大人矯正ろぐ

矯正と埋伏歯を中心に歯にまつわる情報を発信中

抜かずに生かした大人乳歯。処置せず放置した理由とその影響。

こんにちは。

 

20歳の時に歯に違和感を感じて歯医者に行ってみると「この歯は乳歯です」と言われ、意外にショックだったのを覚えています。

どうやら左上の永久犬歯が上顎に完全に埋まってしまっており、そのせいで歯が生え変わらずに乳歯が残ってしまったようでした。

 

歯医者によると「いつかは乳歯がダメになる」とのことで、埋伏歯にワイヤーを取り付けて矯正で引っ張るということを紹介されましたが、この時は行わずに放置しました。

するとどうなったか。

乳歯を使い続けたことで他の歯にも影響が出てきてしまいました。

乳歯のままにした理由

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①処置にお金がかかる

はじめて自分の歯に乳歯が残っていると知ったのは大学生の時です。乳歯と診断されたと同時に、永久歯が上顎に埋まっている(埋伏歯)ことも判明しました。

 

この時に提案された処置は歯列矯正。

手術によって埋伏歯にワイヤーを取付け、その後引っ張りながら元の位置に移動させていくという方法でした。この際、歯が入るスペースも必要になるので歯全体に矯正器具を取付け、犬歯部分を広げる必要があるとのことです。

 

インプラントやブリッジという手段もありましたが、結局スペース確保のために矯正が必要になったり、健康であろう埋まったままの永久犬歯を生かせないということで、歯列矯正を薦められました。

 

ざっと見積もった感じだと歯列矯正には100万円近くかかりそうで、当時大学生だったこともあり「この出費はデカいな…。」と感じてしまいました。

②通院ができないかもしれない

歯列矯正の説明を聞いたときに言われたのは「治療に3~4年かかると思います」ということ。それまで全く矯正に関する知識が無かった私は、はじめて矯正の大変さを知ることになりました。

 

そして、乳歯がわかったタイミングは就職活動直前。あり得るのは今後引っ越すかもしれないということです。その時住んでいた地域から離れる可能性は大いにあったので、開始しても通いきれないと感じました。

 

何時間もかけて通院するようでは身が持たないです。

③見た目

矯正方式で最も一般的なものは『マルチブラケット』と呼ばれる方法です。一つ一つの歯にブラケットを取り付け、そこにワイヤーを通して歯の移動させます。

 

現在はクリアブラケットやホワイトワイヤーがあり目立ちにくくはなっていますが、確実に見た目に影響します。

 

就職活動で面接があるし、就職できたら多くの人との出会いがある。。。

友人からは結婚式にも招待されるだろうし、自分だって相手を探して結婚も考えたい時期。

考えるだけで、矯正を躊躇う気持ちが大きくなっていきました。

歯への影響

乳歯を使い続けることに決めましたが、時間が経過するにつれて歯に影響が出てきました。

乳歯が小さくなっていった

最初に歯医者に見せに行った時、乳歯は虫歯になっており中央に小さな空洞ができていました。

 

乳歯を使い続けると決めた以上、何か乳歯に対してケアしなければいけないと思った私は、まず歯医者で虫歯の空洞部分に詰め物をしてもらいました。

1年もしないタイミングだったと思いますが、、、ある時に詰め物が外れたかと思うと乳歯も一緒に欠ける事態に。

詰め物の処置は本当はやらないほうが良かったのかもしれません。。。 

欠けた大きさは1/3程度だったのでまだ形としては残っていましたが、数年しか持たないような印象を持ちました。

すきっ歯になった

もともと小さかった乳歯ですが、欠けたことによってさらに小さくなりました。

すると、、、乳歯の方向に歯が動いているらしく、前歯の隙間が徐々に開いていきました。

結局、乳歯の支えが効いてきたところで隙間の広がりはストップし、前歯2本の中央に若干の隙間が空いてしまいました。

下の歯が突出

もう一つの影響が乳犬歯の反対側の歯の変化です。

乳歯は永久歯に比べて長さが短かかったため、その反対の歯がどんどん伸びてきました。

下の永久歯が乳歯部分の隙間を埋めるように変化していきました。

歯の写真

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上の画像は乳歯が残っている頃の写真ですが、他の歯に比べてかなり小さいのが分かると思います。下側の歯も伸びていて上に突出しています。

この乳歯は診断から9年後の29歳の時に折れて無くなってしまいました。

大人乳歯は抜くべきか、残すべきか

個人的には乳歯を使えるまで使って良かったと思います。

乳歯の部分に隙間ができて歯並びがどんどん崩れてしまいましたが、最初に乳歯と分かった20歳の時点で治療に移るのは不可能でした。

 

治療のプランを立てることができて費用やタイミングに問題がなければ、乳歯を抜歯して治療を実施してもいいかもしれません。

乳歯を残したことによって、歯全体の状態が悪化するようであれば早めに治療した方がいいでしょうね。インプラントなどは口内状況によって治療できない場合もあります。

まとめ

20歳で乳歯があると診断されましたが、放置し、その後10年で折れてなくなりました。

 

診断の際には処置にお金がかかる、通院できないかもしれない、見た目に影響するということで治療を見送りました。

その結果、乳歯が小さくなって、中央がすきっ歯そして下の歯が突出してしまいました。

 

20際の時に放置したのは仕方がないと思いますが、思っていた以上に影響がありました。もし乳歯が残っている方は、治療できるタイミングを見計らって早めに処置した方がいいかもしれません。